砂糖の量を比べる、その前に ― シフォンケーキの「基準」をつくる ―
1. 次は、シフォンケーキで比べてみたい
これまで、マフィンやプリンを使って、砂糖の量を変えると仕上がりがどのように変わるのかを比べてきました。
マフィンでは、砂糖の量によって甘さだけでなく、生地の状態や焼き上がりの高さ、表面の形、食感などにも違いが見られました。
プリンでは、砂糖が多くなるにつれて甘くなるだけでなく、固まり方にも違いが表れました。
では、シフォンケーキではどうでしょうか。
シフォンケーキといえば、ふんわりと軽く、やわらかな食感が特徴です。
その食感をつくるうえで、砂糖の量はどのように関わっているのでしょうか。
砂糖を減らしていったら、甘さだけが変わるのでしょうか。
それとも、あの「ふわふわ感」にも違いが表れるのでしょうか。
次は、そんなことを比べてみたいと思いました。
2. でも、その前に「基準」が必要
砂糖の量を変えて比べるには、まず基準となるシフォンケーキが必要です。
ただ膨らめばよいというわけではありません。
せっかく砂糖の量を変えて比べるのであれば、まずは「これならおいしい」と思えるシフォンケーキをつくり、それを基準にしたいと思いました。
そこで今回は、砂糖の量を変える前に、まず基準となるシフォンケーキをつくってみることにしました。
使ったのは、直径10cmの小さなシフォン型です。
小さな型なら、これから条件を変えて複数のシフォンを作り比べるのにも向いていそうです。
3. 最初から、うまくいったわけではなかった
最初の試作でも、生地はしっかり膨らみました。
ところが、型から外してみると、中央部分が大きく崩れてしまいました。

断面を見ると、シフォンらしい細かな気泡はできています。
「膨らませる」ことはできても、きれいな形に仕上げるところまで含めると、まだ工夫が必要なようです。
シフォンケーキは、材料を混ぜて焼くだけの単純なお菓子に見えて、材料や作り方、焼き方など、いくつもの条件が仕上がりに関わっているようです。
4. 作り方を見直して、もう一度
そこで2回目は、基本の配合をもとに、材料や作り方を確認しながら、もう一度焼いてみました。
今回、特に気をつけたのは、メレンゲをしっかりつくること、卵黄生地とメレンゲをむらなく混ぜること、型に生地を入れたあとに串を動かして大きな気泡を整えることです。
また、オーブンは180℃で十分に予熱してから焼きました。
焼き上がったらすぐに型を逆さにして冷まします。
十分に冷めてから冷蔵庫でも冷やし、その後、型から外しました。
すると、2回目はきれいに型から外すことができました。

5. 切ってみると、驚くほどふわふわ
切ってみると、中には細かな気泡が広がっていました。

食べてみると、とても軽く、驚くほどふわふわです。
甘さは控えめですが、何もつけなくても十分おいしく感じました。
さらに印象的だったのは、翌日になってもふんわりした食感が残っていたことです。
これまで食べたシフォンケーキの中でも、かなりふわふわした仕上がりに感じられました。
そこで、この配合と作り方を、これから砂糖の量を変えて比べるときの「基準」にすることにしました。
6. 今回決めた「基準」
今回の基準にした配合は、10cmのシフォン型2台分で、次のようなものです。
・卵黄 Mサイズ3個分
・グラニュー糖 12g(卵黄生地用)
・サラダ油 30g
・牛乳 35g
・薄力粉 55g
・卵白 Mサイズ3個分
・グラニュー糖 40g(メレンゲ用)
砂糖は、卵黄生地に12g、メレンゲに40g。
合わせて52gです。
最初の試作では水を使い、2回目は牛乳を使いました。
今回食べた範囲では、両者の味に大きな違いは感じませんでした。
これから条件を変えて比べるためには、ほかの条件をなるべく一定にしておく必要があります。
そこで今後は、液体には牛乳を使い、この配合と作り方を基準にすることにしました。
7. 次は、砂糖を少しずつ減らしてみる
基準となるシフォンケーキが決まりました。
次に試してみたいのは、このおいしさを出発点にして、砂糖を少しずつ減らしていくことです。
砂糖を減らせば、当然、甘さは控えめになります。
でも、変わるのは甘さだけでしょうか。
シフォンケーキのふわふわした食感をつくるメレンゲにも、砂糖を加えます。
砂糖を少し減らしたとき、シフォンケーキの高さや気泡、やわらかさ、そして翌日まで続くふわふわ感はどう変わるのでしょうか。
そして、どこまで減らしても「おいしい」と感じられるのでしょうか。
次は、今回決めた基準から砂糖の量だけを変えて、実際に作り比べてみたいと思います。
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